「ジャーナリング」という言葉には、世界共通の明確な定義は存在しません。日記と同義とされることもあれば、全く別物として扱われることもあり、教える人や文脈によってその姿は大きく変わります。
まずは、この広大な「ジャーナリングの地図」を整理し、その中で「ジャーナリングサロン サティ」がお伝えしている「書く瞑想」がどこに位置づけられるのかを紐解いていきましょう。
地図1:多様な広がりを見せる「ジャーナリング」の技法群
広義のジャーナリングには、目的やアプローチの異なる様々な技法が存在します。代表的なものは以下の通りです。
エクスプレッシブライティング(筆記開示):1980年代に心理学者によって提唱された、ネガティブな感情やトラウマを包み隠さず書き出す心理療法的なアプローチ。「ジャーナリングの元祖」と呼ばれることもあります。
フリーライティング:思考の赴くまま、手を止めずに頭に浮かんだ言葉をひたすら書き連ねていく手法。脳のデトックス効果があります。
モーニングページ:毎朝起きてすぐに、ノート3ページに思いつくままを書き出す手法。主に創造性の回復(クリエイティビティの解放)を目的とします。
マインドフルネスジャーナリング:「今、ここ」にある自分の思考や感情、身体感覚をジャッジせずに観察し、言語化する手法。
バレットジャーナル:箇条書き(バレット)を活用し、タスク管理や目標設定、日々の振り返りを効率的に行うノート術。
日記:日々の出来事や感想を記録するもの。(※狭義のジャーナリングからは除外されることもありますが、広義では含まれます)
地図2:日本における「書く瞑想」の現在地(ブレンドの時代)
現在、日本で広く認知されている「書く瞑想」の多くは、単一の技法ではなく、様々な手法のいいとこ取りをした「ブレンド(混合)型」です。
先述したフリーライティングやエクスプレッシブライティングに加え、認知行動療法の「コラム法」(出来事に対する自動思考を客観視し、合理的な思考へと導く手法)などを組み合わせているものが主流となっています。どの要素をどれくらいブレンドしているかは、指導者によって大きく異なります。
「ジャーナリングサロン サティ」の独自メソッド
私が提唱し、お伝えしている「書く瞑想」もまた、様々な優れた技法をブレンドしたハイブリッド型のジャーナリングです。しかし、最大の特徴はその「ブレンドの目的」と「理論的背景」にあります。
私はこのハイブリッドな「書く瞑想」を、広義のヴィパッサナー瞑想(ブッダの創始した瞑想)、とりわけ清浄道における「心の反応系の修行」として明確に位置づけています。
理論:ヴィパッサナー瞑想と「心の反応系」のメカニズム
ヴィパッサナー瞑想とは広義の意味では、清浄道を意味します。狭義の意味では、歩く瞑想などの瞑想そのものを指します。この広義の意味でのヴィパッサナー瞑想は「サティ(気づき)の修行」と「心の反応系の修行」のふたつに大別されます。
私たち人間は外界からの刺激に対して無意識に反応してしまいます。この反応に対してサティ(気づき)を入れることによって、その反応を断ち切ることができるのですが、これがサティ(気づき)の修行です。また、反応パターン、反応プログラムを、煩悩で反応しない綺麗なものへと書き換えていくことが「心の反応系の修行」なのです。「サティ(気づき)」の修行と「心の反応系の修行」は車輪の両輪のようにどちらも欠かせないものです。
「ジャーナリングサロン サティ」が提供する価値
「ジャーナリングサロン サティ」では、ただ単に思考を整理したり、感情を吐き出したりするだけでなく、自己の「反応のプログラム」を明らかにし、客観視して、苦しみを取り除く、ヴィパッサナー瞑想に基づいた「書く瞑想」をお伝えしています。