古代ローマの皇帝マルクス・アウレリウスは、絶大な権力を持つ統治者であったと同時に、優れたストア派の哲学者でもありました。

激動の時代にあって、彼が心の平穏を保ち、自分自身を律するために日々書き綴っていたのが、現代にも語り継がれる名著です。

時を超えた内省の記録『自省録』

彼が残した『自省録』(岩波文庫)は、誰かに読ませるための出版物ではなく、彼自身の日々の内省を書き留めた個人的な記録でした。

その内容は、まさに深い洞察と智慧に貫かれた感動的な書物です。権力に溺れることなく、常に自らを省み続けた彼の言葉は、数千年の時を超えて現代を生きる私たちの心にも深く響きます。

古代から続く「ジャーナリング」の営み

広い意味で捉えれば、この『自省録』で行われていることは、現代で言うところの「ジャーナリング(書く瞑想)」であると言えます。

日々、言葉を書き綴ることで自分自身と向き合い、内省する営みは、決して最近のトレンドなどではなく、古代ローマの時代からすでに行われていた普遍的な実践なのです。

情報が溢れ、心がざわつきやすい現代だからこそ、古代の皇帝に倣い、静かに自分と対話する「ジャーナリング」の時間を設けてみてはいかがでしょうか。